
師走に入っての帰郷は大変だった。
いろいろありすぎて、疲れ果てた。
とても帰宅する気になれず、徳島市内で無駄歩きをした。
(無駄歩きとは目的のない歩きという意味ではなく、目的はあるのだけど当てのない歩きという意味)
市内両国から幸町、中洲を散策。
思わぬものが目に飛び込んできた。
なんと「ハエ取り瓶」じゃないだろうか?
形がいびつで、子供の頃に持っていたものとは違っているが、全体の構造などはまったく同じだ。
いきなりだけど、その店に飛び込んで撮影させてもらった。
この店が幸町の伊藤硝子店という。
窓際に置かれていたのは、びん漬けの瓶、ハエ取り瓶、硝子の金魚鉢。
実はびん漬けの瓶は初めて見たが、「ハエ取り瓶」はやっぱり「ハエ取り瓶」であった。
「昔は職人さんがようけおって、技術があったんじゃな。もっときれいで丸かった」
この頃、珍しい懐かしいといって、訪ねて来る人もいるという。
さて、この円形のハエ取り瓶。
縁の中央部が内側に穴が開いていて、その内側が漏斗(じょうご)のようにややめくれている。
反対側(上側)にも穴が開き、これは上側にしぼんで出ている。
この下側の穴のめくれた内側に、米糠(こめぬか)、みそ、サナギ粉などを練ったものを塗りつけて川のよどみなどに置くのだ。

エサの匂いに主にジャコ(オイカワ)、ヤマトバイ(カワムツ)などが寄ってくる。
それが内側、川の流れに口を向けている穴に入り、比較的外に出られなくなる。
上側は川の底になり、ここからも出られないわけで、瓶を漬ける場所によっては大量に魚がとれる。
ただボクの見る限り、とれる魚はあまり食べてうまそうなものではなかった。
ボクも一時期、この魚取りに夢中になったが、どうにもへたくそで、あまりたくさん魚はとれなかった。
もう遠い昔のことだけど長橋(潜水橋)のすぐ下手にハエ取り瓶が置かれていた。
少しずつ溶け出す練り餌にたくさんのジャコが寄っている。
瓶のなかは魚であふれかえっていたのだ。
仕掛けた子供たちは、貞光川西岸の長橋から北に下る坂でうれしそうに見ていた。
この西岸護岸にはイタンポ(イタドリ)、イバラ、スミレなどいろんな植物が生えていた。
その下に下水の吐き出し口があって、普段から魚の多い場所だった。
本当にうらやましかったのだが、あれはもう遙か40年も前のことになる。
伊藤硝子店の皆様、突然入って、写真まで撮らせていただきました。
ありがとうございました。
伊藤硝子店
徳島県徳島市幸町3丁目15
posted by ぼうずコンニャク at 09:55|
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貞光川/小川
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